私も福田首相よろしく公開さてれからすぐに見に行った。なぜ見に行ったかといえば、これを見れば巷に流布する環境保護思想に遅れをとらずに済むと考えたからである。ある意味、かなり俗な考えである。
公務の合間を縫って映画に行ったとわざわざ報告をする福田も同じ考えかもしれない。
もっともそれだけが理由ではない。去年見に行った映画の始まる前の宣伝でアースの映像が流れていてそれがなかなか美しく感じられたからだ。
したがって、私はもっと美しい自然の映像を感じれるかもしれないと思い映画館に足をのばした。そして、期待しつつ映画を見たのだ。
が、この映画、あまりよくないと思った。なぜなら自然が美しすぎる。逆に美しすぎて少し不自然だった。例を挙げれば、「ジョーズ」でおなじみのホオジロザメが飛び上がる瞬間を撮影しているシーンがあるが、これはスローモーションで流されているがゆえになぜか人工的に作ったような映像のように思えた。
映画全体に人工の要素がちりばめられており、自然の美しさを感じることができなかったのだ。
もっとも、今考えてみれば自然の美しさなどというものがそもそも存在するのだろうか。だいたい地球上に存在するものすべてを美しいと感じることなどできないだろう。自然には人間の側から見ても厳かな部分や愚かな部分があるものであって、人それぞれにいろいろな感じ方があると思う。そしてそれを感じることができるようにするために自然をできるだけ加工したりせずに、スローモーションや早送りをすることはやめてほしかった。まぁ、自然を撮影してそれを流すという手続過程のうちに人工が入り込むということは避けることができないのではあるが。
福田首相はこの映画の感想を聞かれて答えに窮していたように感じた。評価が定まっていない映画に自分の、総理としての評価を加えることに躊躇することは分かる。しかし、本当に自然のよさを感じることができたら小泉元首相みたいに「感動した!」、とまでは言わなくても「よかったねぇ」くらい答えるんじゃないかな。
まぁつまるところこの程度の映画だということであろう。宣伝の効果はすさまじいものがある。


